カンヌ受賞作の話題の映画「PLAN 75」
封切:6/17 監督:早川千絵
映画が割引になる水曜日にネット予約をして劇場に行くと、中はほぼ満席という盛況ぶりで、皆さんの関心の深さを改めて知りました。
何が衝撃的だったというと、内容にではなくそれはあたかも現実味を帯びていて近未来の事のように感じられた事、そのものに私は衝撃を受けました。
もしかしたらあり得るのかも❓と思ってしまう程、今生活している世界と映画の世界が地続きなのです。
「PLAN 75」それは、75歳で自らの生死を選択できる制度
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平日の昼間だというのに満席の劇場は、殆どの方が60歳〜70歳半ばで、ご夫婦の姿も目立ちました。
ここでは私は1番若い方でした😆
非常に重いテーマでしたが、とても見応えがあって良い作品で、私自身のこれからの人生について考えるきっかけになった心に響く映画でした。
(以下ネタバレ含まず)
まずオープニングで、びっくりさせられます。
こういう展開なんだと知り、思わず身構えてしまいました。
この映画は最初と最後がとても重要です。
そして全体的に画面が暗くてザラついた感じ。
お年寄りの部屋がやたら暗いのです。
これは電気代を節約して灯を付けないからでしょうか。
主人公のミチ役の倍賞千恵子さんの名演技でさらに作品に引き込まれていきます。
ミチは78歳という設定で、倍賞さんの持ち味の優しくて静かな佇まいが所々に出ていました。
生活が苦しくて懸命に一人で生きていく役で、顔の表情ばかりではなくその手の演技だけで悲しみや孤独感を出していたのも凄かったです。
ミチが夜の道で交通整理をする姿に、私は「お母さん!何やっているの」と思わず涙が出そうになってしまいました。
(私の母と賠償さんは同年代なのです)
国の企画の「PLAN 75」の若いスタッフも重要な役割を持っています。
始めは淡々と業務をこなす彼等でしたが、、、
この周りを固める、役所のヒロムもコールセンターの瑤子も、実際にいそうな普通の若者です。
冷たいようで実は優しさもある人間味ある役に、観客はリアリティーを感じるのではないでしょうか❓
2時間程の上映中、満員の観客は身動きもしないで、じっとスクリーンを見つめ、ご自身と照らし合わせながら考えていらっしゃるようでした。
ーもちろん私も自分ならどうするかと考えながら。
私は後ろの方に座っていたのでその周囲の圧をドーンと感じ、映画が終わった後はぐったりしてしまいました。
「PLAN 75」こんな恐ろしい事はあってはならないのですが、有り得ないと頭から否定出来ない位、日本の現実は厳しいようです。
そう言う私もそれ程長生きしたくないのが本音です。
最近良く耳にする「人生100年」という言葉は全く嬉しくない、むしろ怖いです。
人生の終わりを自分の意志で決められたら良いのに。
先日アクサ生命のアンケート結果を見て、私と一緒の考えの方が多いのだと知りました。
〈あなたは100歳まで生きたいと思いますか〉
(20代〜60代の男女/1000名)
「100歳まで生きたい」人はたったの21、2%
「まったく思わない」「あまりそう思わない」を合わせて78、8%
約8割近くの人が長生きしたいと思っていないのです。
誰も長生きしたくないのに死ねない現代。
若者から老害と言われ、体にムチ打って80歳近くでも仕事。
電気も付けずに暗い部屋で一人ぼっち。
これは今回の映画の中のお年寄りで、現実には充分な資金があって家族に囲まれ幸せな老後を送っている方も私の周りには沢山いらっしゃいます。
こういった恵まれた方達は長生きしたいのだろうなぁ、ホント羨ましいです😆
2025年には国民の5人に1人が75歳以上になる日本、あなたも、、、
嬉しくないけど長生きするかもよ❓
鎌倉あじさい寺「明月院」にて
最後までお読み頂きありがとうございました。
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