その名前は知っていても詳しくは知らないナポレオンという人物
12/1 公開ーこの男、英雄か、悪魔か。
予告を見た時からとても楽しみにしていた映画「ナポレオン」
監督 リドリー・スコット
キャスト ホアキン・フェニックス/バネッサ・カービー
リドリー・スコットとホアキン・フェニックスは映画「グラディエーター」からのコンビです。
「グラディエーター」では、冷酷なローマ皇太子役でした。
「グラディエーター」はラッセル・クロウが素敵で、私は大好きな映画なんですが、脇役のこの冷酷な役どころのホアキンの演技は、本当の悪魔のようで凄かったです。
また2019年の「ジョーカー」役もはまっていて、この役者さんほんと好きだなー。
悪魔役をやらせたら超一流、そのホアキンですよ。
「ナポレオン」もどれだけカッコ良く、そしてどれだけカッコ悪く仕上げて来るか、ワクワクしながら観ていました。
見どころと感想(ネタバレ含む)
まずは、マリー・アントワネットのギロチンシーンに民衆が湧き立つシーンから始まります。
そしてそこから離れて、カメラはクールな表情のナポレオンの顔を映し出します。
フランス革命とナポレンは、切っても切れない関係ですから、これから何か凄い事が起こりそうな予感を観客に抱かせるドキリとする冒頭シーンでした。
この時はナポレオンは20歳そこそこで、まだ近衛兵。
それからまもなくして、最愛の妻ジョセフィーヌと出会い結婚。
この映画の見どころは、英雄ナポレオンのもう一つの顔、感情的で情けない人間的な側面です。
映画紹介では、ジョセフィーヌとの間の愛憎劇との事でしたが、、、
それほどでもない。
遠征先からラブレターを何通も送っている間に、浮気を繰り返す妻に対して激怒してフランスに帰国するも、意外にあっけなく仲直りとは、、、
2時間半の上映時間では、これが限界だったのかも知れませんが、もう少しここは丁寧に激しく描いて欲しかった所です。
そしてもう一つの見どころは、アウステルリッツの戦い。
敵軍を雪が被った凍った湖におびき寄せて、相手がそこが氷上とも知らずに進んで来た所を、大砲で撃破するとは、さすが軍師ナポレオン、とても迫力がありました。
また、冷たい湖に死骸が沈んでいくシーンは、哀しくも、映像的には美しくもありました。
中世ヨーロッパという事もあり、全体的に画像が暗く、重々しい雰囲気のままストーリーは進みますが、このナポレオンの最後は、あっけなく終わってしまいました。
セントヘレナ島に流刑になった後、そこで死去するのですが、セントヘレナ島が大西洋に浮かぶ岩だらけの孤島という描写もイマイチでした。
遺書にあるように、最後の言葉はやはり愛するジョセフィーヌだったとは、ナポレオンの一途さが伝わり、ここは観客としては裏切られる事なく、最後は気持ち良く終わった映画ではありました。
これだけ、描く事満載の人生を歩んだナポレオンですから、2時間半では駆け足感が否めなく、物足りない感じが残りました。
観て損はないけど、凄くお勧めかと言うとそれ程でもないのかな。
4時間半のバージョンもあるそうなので、次回はそちらも観てみたいと思います。
* Thank you as always *
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