今まさに桜が満開ですね。
毎年この頃になるとふっと蘇る記憶があります。
もう25年も前の事なのでその人は55歳か60歳位になっていると思います。
思いますって❓その人の事知らないのかなー。となりますよね。
そうなんです、お顔も良く覚えていないし名前も分からない、ただなんとなくですが、その時彼は30歳か35歳位だったので。
遠い昔の話になるのですが、私はまだ幼い娘を連れて上野公園に遊びに行っていました。
桜が今日みたいにやはり満開で綺麗だったのを覚えています。
でも3歳の幼児にはその良さはあまり通じていないようで私は家路を急いでいました。
私は左手に娘の手を引いて、右手には大きなバックを持って駅の階段を上り始めました。
幼児を連れての外出はどうしても手荷物が多くなってしまいます。
疲れているのか娘はなかなか足が前に進みません。
片手で15kgはある子供を抱き上げて階段を上がるのはしんどいので、何とかして自分で歩いてもらいたくて1段々少しづつ上がるのですが、嫌がる娘は足を上げようとしないばかりか全体重を私の左手にかけてきます。
これでは後ろから階段を上がってくる他の方に迷惑になってしまいます。
仕方ないからおんぶしようかな、と思った途端、急に娘の足が軽くなり宙に浮いたような感じで私と同じ歩調でスイスイと階段を上り出しました。
驚いて横を見ると通りがかりの男性がニコニコしながら娘の左手を少し持ち上げながら階段を上がってくれています。
つまり子供を間に挟んで両側に大人がその手を持っている形です。
今までぐずっていた娘も嬉しそうです。
あっという間に駅のホームに着きその方は手を振ってどこかに消えてしまいました。
そのあまりにもスマートな自然の優しさに感謝致しました。
今ではそんな事をするのもされるのも躊躇しますよね。
そういった意味では当時は良い時代だったと思います。
私もあの時の彼のように、その場に応じたさりげない優しさが出せたら良いなと思うのですがなかなか難しいです。
これを読んで下さっている方の中に「あ、その25年前の彼ってオレじゃね❓」と思われたら教えて下さい。
でもいっぱーい立候補が出てきたら、その時は1番格好良い人に決めさせて頂きますね😁
最後までお読み頂きありがとうございました。
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